Japanese
English
短報
脳卒中患者の自動車運転に関する雨天の影響による調査—石川県の地域特性を踏まえて
Survey of rainy weather on the driving for stroke patients:regional characteristics of Ishikawa prefecture
丁子 雄希
1
,
西谷 厚
2
,
平島 奈央子
2
,
岸谷 都
2,3
Yuki Choji
1
,
Atsushi Nishitani
2
,
Naoko Hirashima
2
,
Miyako Kishitani
2,3
1富山リハビリテーション医療福祉大学校
2石川県済生会金沢病院
3石川県リハビリテーションセンター
1Toyama Rehabilitation Medical Health & Welfare College
2Ishikawa-Ken Saiseikai Kanazawa Hospital
3Ishikawa Prefectural Rehabilitation Center
キーワード:
運転
,
雨
,
半構造的面接
,
評価
,
石川県
Keyword:
運転
,
雨
,
半構造的面接
,
評価
,
石川県
pp.473-477
発行日 2018年5月10日
Published Date 2018/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552201313
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要旨 【目的】脳卒中患者の運転支援に関する知見は蓄積されてきているが,雨天の影響は十分考慮されていない.石川県は全国で最も雨天日数が多く,地域の特性を踏まえると雨天の影響を評価することは大変重要である.本研究の目的は,プレスタディとして,石川県済生会金沢病院(以下,当院)に通院中の脳卒中患者に対して雨天走行に関する実態を調査し,雨天に影響する因子を探究することである.【方法】当院に通院中で雨天時の運転を経験している脳卒中患者11名に対して,半構造的面接を1人1回30分程度実施し,Berelsonの内容分析の手法を用いて分析した.また,カテゴリ分類の一致率をFleissのK係数を用いて算出した.【結果】運転を再開して困ったことは,68記録単位が抽出され,【困難さ】,【精神・心理的負担】の2コアカテゴリが形成された(K=0.76).入院中に練習しておいたほうがよいことは,36記録単位が抽出され,【シミュレータでの練習】,【シミュレータ以外での練習】,【なし】の3コアカテゴリが形成された(K=0.70).カテゴリ内の雨天に関連する項目として,運転時のワイパー操作や駐車時の配慮,イメージ・体験の必要性などがきかれた.【考察・結論】今回の結果から,雨天走行に影響する因子として,運転時のワイパー操作,駐車場所の確認,車からの乗り降り,雨天走行の体験・イメージづけ,改造に関する情報を考慮する必要性が示唆された.
Copyright © 2018, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.