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実践講座 リハビリテーションにおける医療安全管理・1【新連載】
リハビリテーションにおける医療安全—総論
Clinical safety in rehabilitation:overview
宮越 浩一
1
Koichi Miyakoshi
1
1亀田総合病院リハビリテーション科・亀田総合病院医療安全管理委員会
1Kameda Medical Center
キーワード:
医療安全
,
医療の質
,
リスク管理
,
ガイドライン
Keyword:
医療安全
,
医療の質
,
リスク管理
,
ガイドライン
pp.47-52
発行日 2017年1月10日
Published Date 2017/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552200823
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リハビリテーションにおける医療安全の必要性
近年では医療の質と安全に関する関心が高まってきている.医療を受ける患者としても,医療を提供する医療従事者の立場としても医療の質と安全が向上し,治療成績が良好であることは望ましいことであり,当然のことといえよう.リハビリテーションにおいても同様であり,十分な安全管理体制を整え,治療成績に影響する有害事象の発生を予防する必要がある.
リハビリテーションの対象患者に有害事象を発生させることの不利益としては,生命予後や機能予後に悪影響を与えることで患者の治療成績を悪化させ,患者の満足度を損なうことが挙げられる.そのほかに,在院日数が長期化することや,医療行為が追加で発生することでコストが増大し,職員負担も増すこととなる.さらに医療機関のイメージ悪化や訴訟のリスクも伴う.このように,有害事象の発生により患者と医療機関の双方にさまざまな損失を発生させる(表1).
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