Japanese
English
論述
人工股関節全置換術後の脱臼例の検討
Dislocation after Total Hip Arthroplasty
三谷 誠
1
,
松原 伸明
1
,
金村 在哲
1
,
冨田 佳孝
1
,
日野 高睦
1
,
村津 裕嗣
1
,
原田 俊彦
1
,
西川 哲夫
2
Makoto Mitani
1
1県立加古川病院整形外科
2神戸大学医学部整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Hyogo Prefectural Kakogawa Hospital
キーワード:
THA
,
人工股関節全置換術
,
dislocation
,
脱臼
,
postoperative complication
,
術後合併症
Keyword:
THA
,
人工股関節全置換術
,
dislocation
,
脱臼
,
postoperative complication
,
術後合併症
pp.1317-1322
発行日 2000年11月25日
Published Date 2000/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903125
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抄録:過去10年間に当科で人工股関節全置換術を施行し追跡調査可能であった症例を脱臼群と非脱臼群に分類し,その臨床像を調査し,治療上の問題点について検討を行った.対象は79例87関節(男性7例,女性72例)で,手術時年齢は42~80歳(平均64歳)である.脱臼率は8.3%であった.術後可動域,ソケットの側方開角,引き下げ距離、骨頭中心位置に有意差は認められなかったが,ソケットの前方開角において,後方脱臼群と前方脱臼群および非脱臼群との間に有意差がみられた.手術進入路別にみると,脱臼率は前外側進入群,後方進入群それぞれ6.0%,16.2%で有意差は認められなかったが,後方進入群に多い傾向がみられた.また,後方進入群には極端な前方開角の異常を認める症例が含まれていた.後方進入の時は側臥位となり術中の骨盤の傾きが把握しにくいため,ソケットの設置(特に前方開角)に注意する必要があると考えられた.
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