Japanese
English
調査
人工股関節全置換術後の精神的健康に影響する因子
Factors associated with mental health after total hip arthroplasty
中北 智士
1
,
飛山 義憲
2
,
川添 大樹
3
,
和田 治
1
Satoshi Nakakita
1
,
Yoshinori Hiyama
2
,
Daiki Kawazoe
3
,
Osamu Wada
1
1あんしん病院リハビリテーション科
2東京工科大学医療保健学部理学療法学科
3あんしんクリニックリハビリテーション科
1Department of rehabilitation, Anshin Hospital
2Department of Physical Therapy, Faculty of health sciences, Tokyo University of Technology
3Department of rehabilitation, Anshin Clinic
キーワード:
人工股関節全置換術
,
精神的健康
,
期待達成度
Keyword:
人工股関節全置換術
,
精神的健康
,
期待達成度
pp.523-528
発行日 2016年6月10日
Published Date 2016/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552200627
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要旨 【目的】本研究では術後6か月の人工股関節全置換術(total hip arthroplasty;THA)患者の精神的健康に影響する因子を明らかにすることを目的とした.【方法】対象は,THAを施行した女性患者31名とし,術後6か月に評価を行った.精神的健康の評価には,日本整形外科学会股関節疾患評価質問票(Japanese Orthopaedic Association Hip-Disease Evaluation Questionnaire;JHEQ)のメンタルを用い,さらに疼痛,筋力,歩行能力,Harris Hip Score(HHS),Life Space Assessment(LSA)および期待達成度の評価を行った.【結果】JHEQメンタルとLSA(r=0.36,p=0.047),除痛に対する期待達成度(r=0.41,p=0.02),歩行距離に対する期待達成度(r=0.51,p<0.01),歩容に対する期待達成度(r=0.52,p<0.01),股関節の動きに対する期待達成度(r=0.39,p=0.03)に有意な相関関係を示した.【結論】THA術後6か月の精神的健康には,身体活動量および除痛,歩行距離,歩容,股関節可動性に対する期待達成度が関連することが明らかとなり,身体活動量の増大に加え患者が術前に抱いた期待を達成させることの重要性が示唆された.
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