Japanese
English
特集 脳性麻痺の歩行機能改善をめざした治療
手術療法
Gait improvement surgery in ambulatory children with cerebral palsy
瀬下 崇
1
Takashi Seshimo
1
1心身障害児総合医療療育センターリハビリテーション科
1Department of Rehabilitation, National Rehabilitation Center for Children with Disabilities Medical doctor of Rehabilitation Department
キーワード:
脳性麻痺
,
歩行
,
手術
Keyword:
脳性麻痺
,
歩行
,
手術
pp.113-118
発行日 2016年2月10日
Published Date 2016/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552200501
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はじめに
脳性麻痺患者の歩行障害を改善するための治療には,リハビリテーションを基本として,装具治療,ボツリヌス治療,軟部組織解離術や骨切り術(整形外科的手術)などアライメント矯正手術,選択的後根神経遮断術(selective dorsal rhyzotomy;SDR)が挙げられる.近年ボツリヌス治療が普及するなかでそのベストな組み合わせは? と外来でご家族に尋ねられることも少なくない.脳性麻痺患者の歩行を損なう要素のうち,麻痺による筋力低下に対してはリハビリテーションや装具治療が,痙縮や不随意運動に対してはリハビリテーションやボツリヌス治療が,変形や拘縮など下肢アライメント不良に対しては装具治療や整形外科的手術が,それぞれ有効である.痙縮に対してはバクロフェン持続注入療法やSDRも選択肢と成り得る.本論では,整形外科的手術とSDRを中心に議論を行う.
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