Sweet Spot 映画に見るリハビリテーション
「さいはてにて やさしい香りと待ちながら」—人を助ける侠気はしみじみとした記憶として残る
二通 諭
1
1札幌学院大学人文学部人間科学科
pp.581
発行日 2015年6月10日
Published Date 2015/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552200276
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何年か前のことだが,筆者の研究室に,初対面の学生が飛び込んできた.話の趣旨は,発達障害のある自分にはアルバイトができない,やりたくても面接で断られる,ついに持ち金が尽きてしまった,まさに崖っぷち,どうしたらいい? というもの.こんなときは二通のところへ行け,と誰かに言われたのだろう.この場面で期待されているのはカウンセリング的な対応ではない.前号本欄で取り上げた「侠気」といったものが発揮されねばならない.以下は,筆者の咄嗟の一言と学生の反応.
筆者:「この研究室でアルバイトを募集している,やってみるか」
学生:「ハイ,やります!研究の手伝いをして,お金をもらえるなんてうれしいです」
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