Japanese
English
研究と報告
半側空間無視における症状と改善の特徴
Feature of symptoms and improvement in unilateral spatial neglect
宮﨑 泰広
1
,
種村 純
1
,
森本 正
2
Yasuhiro Miyazaki
1
,
Jun Tanemura
1
,
Tadashi Morimoto
2
1川崎医療福祉大学感覚矯正学科
2日本赤十字社医療センターリハビリテーション科
1Department of Sensory Sciences, Kawasaki University of Medical Welfare
2Department of Rehabilitation Medicine, Japanese Red Cross Medical Center
キーワード:
半側空間無視
,
BIT行動無視検査
,
数量化Ⅱ類
,
病識
Keyword:
半側空間無視
,
BIT行動無視検査
,
数量化Ⅱ類
,
病識
pp.465-472
発行日 2015年5月10日
Published Date 2015/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552200240
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要旨 脳卒中急性期における半側空間無視症例の症状と改善の特徴を示すことを目的に,行動無視検査(Behavioral Inattention Test;BIT)日本版の通常検査の結果を分析した.対象は上記検査を2時点で施行し得た69名であった.検討項目は,① 損傷部位別課題の得点の順序性,② 損傷部位別課題間の相関,③ 課題別カットオフ値通過パターン,④ 半側空間無視の改善に及ぼす要因の数量化Ⅱ類による分析とした.結果は,① 線分二等分を除いた5課題では損傷部位に関係なく順序の一貫性を認めた.線分二等分に関しては前頭葉損傷群で他群と異なり最も高得点の傾向を示した.② 前頭葉損傷群では線分二等分,文字抹消とほかの課題に相関を認めなかった.③ 再評価時の課題別カットオフ値の通過パターンは線分二等分を除く5課題にて高い再現性を認めた.④ 改善要因は初回評価時の言語性知能指数と病識が挙げられた.以上より半側空間無視の症状と改善の特徴を示すことができた.
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