Japanese
English
症例報告
病識低下を伴う半側空間無視に対するフィードバック手段としてのバーチャルリアリティの活用
The application of virtual reality as a feedback tool for unilateral spatial neglect with anosognosia
今田 泰裕
1,2
,
山本 安里子
1,3
,
北垣 敏樹
3
,
備酒 睦子
2
,
三浦 靖史
1
Yasuhiro Imada
1,2
,
Ariko Yamamoto
1,3
,
Toshiki Kitagaki
3
,
Chikako Bishu
2
,
Yasushi Miura
1
1神戸大学大学院
2神戸掖済会病院
3適寿リハビリテーション病院
キーワード:
バーチャルリアリティ
,
病識
,
半側空間無視
Keyword:
バーチャルリアリティ
,
病識
,
半側空間無視
pp.1494-1498
発行日 2025年12月15日
Published Date 2025/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.091513540590131494
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Abstract:右半球損傷に伴う病識の低下はADL自立度に影響を及ぼし,リハビリテーションの阻害因子となる.今回,半側空間無視と病識の低下を呈した2例に対し,没入型バーチャルリアリティ(VR)を用いた課題を行った.課題は買い物や外出といったIADLに関するものと三次元空間での空間探索等の機能訓練に関するもので,実施後に症状についての気づきを促す目的で,課題場面の録画を用いてフィードバックを行った.介入後は日常生活上での無視症状と病識の向上を認め,症状について振り返る発言が聞かれた.今回,対象者が見て体験した一人称視点での映像をフィードバックで用いたことにより,主体的な視点から課題を振り返ることが可能となった.また,安全かつ容易に多様な活動を効率的に提供することができ,気づきを促す機会を増やすのに有効と考えられた.今回の結果から,VRを用いた介入は,病識の低下を伴う半側空間無視の介入方法の一つとなることが示唆された.

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