Japanese
English
教育講座
半側空間無視のリハビリテーション治療
Rehabilitation for Unilateral Spatial Neglect
水野 勝広
1,2
Katsuhiro Mizuno
1,2
1国立精神・神経医療研究センター病院身体リハビリテーション部
2慶應義塾大学医学部リハビリテーション医学教室
キーワード:
半側空間無視
,
リハビリテーションアウトカム
,
機能的結合
,
プリズム適応療法
Keyword:
半側空間無視
,
リハビリテーションアウトカム
,
機能的結合
,
プリズム適応療法
pp.53-58
発行日 2021年1月18日
Published Date 2021/1/18
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はじめに
半側空間無視(以下,無視)は,Heilmanら1)によると「大脳半球損傷の反対側に提示された刺激を報告したり,刺激に反応したり,与えられた刺激を定位することの障害」と定義されている.無視は左半球損傷より右半球損傷患者に多いとされているが,左半球損傷でも起こり得る.左半球損傷による右無視については,特に本邦においてはほとんど評価されてこなかったが,臨床的にもまれな症状ではなく左無視と同様にリハビリテーションアウトカムに影響する重要な因子であり,正しく診断・評価する必要がある.無視の評価においては,机上検査だけでなく,行動検査も有用である.
本稿ではリハビリテーション医療現場における無視の捉え方から,無視の症状や発症機序,リハビリテーション治療などについて概説する.
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