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要旨:〔目的〕介護老人保健施設(老健施設)で簡単に評価できることを目的とした施設版FIM(Geriatric Health Services Facility version Functional Independence Measure;G-FIM)を作成し,信頼性・妥当性について理学療法士・作業療法士(リハビリテーション職),介護福祉士(介護職)で検討した.〔方法〕埼玉県内の4つの老健施設において2012年5月時点で入所していた利用者295名を対象とした.われわれが公式マニュアルにしたがって機能的自立度評価法(Functional Independence Measure;FIM)およびG-FIMの採点教育を行ったリハビリテーション職14名と介護職16名で評価を実施した.〔結果〕一定期間後の検者内信頼性の結果について,級内相関係数(intraclass correlation coefficient;CCI)(1,1)が総合点で0.998,運動項目点で0.999,認知項目点で0.994と非常に「優秀」な結果を示した.職種の違いによる検者間信頼性の結果について,CCI(2,1)が総合点で0.933,運動項目点で0.928,認知項目点で0.869となり,検者間の信頼性も「優秀」な結果であった.G-FIMとFIMにおけるSpearman順位相関係数は,総合点で0.984,運動項目点で0.991,認知項目点で0.976と高い相関関係が示された.〔結語〕G-FIMは高い検者内・検者間信頼性とFIMとの高い妥当性が認められ,リハビリテーション職が少ない老健施設において日常生活活動(activities of daily living;ADL)評価として有用であると考えられた.
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