Japanese
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研究と報告
高齢者の脊柱伸展可動域と後方ステップ着地時の身体動揺特性との関係
Relationship between range of motion of the spinal column and deflection characteristics of the body center of mass at the landing phase of backward stepping reaction in the elderly.
竹内 弥彦
1
,
川上 貴弘
2
,
大谷 拓哉
1
,
三和 真人
1
,
雄賀多 聡
1
Yahiko Takeuchi
1
,
Takahiro Kawakami
2
,
Takuya Otani
1
,
Makoto Miwa
1
,
Satoshi Ogata
1
1千葉県立保健医療大学健康科学部リハビリテーション学科
2千葉県千葉リハビリテーションセンター
1Department of Rehabilitation Science, Faculty of Health Care Science, Chiba Prefectural University of Health Sciences
2Chiba Rehabilitation Center
キーワード:
高齢者
,
脊柱可動域
,
ステッピング反応
,
身体動揺特性
Keyword:
高齢者
,
脊柱可動域
,
ステッピング反応
,
身体動揺特性
pp.253-259
発行日 2014年3月10日
Published Date 2014/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552110438
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要旨:[目的]本研究の目的は,高齢者における後方へのステッピング反応の着地時に生じる身体重心の動揺特性と,脊柱の形態および伸展可動域との関連性を明らかにすることである.[方法]対象は地域在住の健常高齢者13名とした.脊柱計測分析器を用いて,被験者の胸椎後彎・腰椎前彎の角度を計測し,さらに第10胸椎から第1仙椎まで各椎体間の伸展可動域を計測した.加えて,床反力計と3次元動作解析装置を用いて,後方へのステッピング反応の着地期を鉛直方向の床反力値により定義し,着地期における身体重心の動揺量および加速度を計測した.統計手法として相関分析を用い,脊柱形態および伸展可動域とステップ着地期の身体重心動揺との関係性を分析した.[結果]脊柱の伸展可動域と着地期の身体重心動揺との相関分析の結果,第11・12胸椎間,および第5腰椎・第1仙椎間の伸展可動域と前後方向の身体重心動揺量との間に,有意な負の相関関係を認めた.[結論]相関分析の結果から,脊柱彎曲の変曲点である胸腰椎・腰仙椎移行部の伸展可動域が,ステップ着地時に生じる前後方向の身体動揺の制動に関与していることが示唆された.
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