Japanese
English
研究と報告
脳卒中片麻痺患者に対する運動イメージ訓練としての手の心的回転課題の妥当性
Validity of Hand Mental Rotation Task as a rehabilitation training using motor imagery for patients with hemiparesis.
角井 俊幸
1,3
,
大内田 裕
1
,
出江 紳一
1,2
Toshiyuki Kakui
1,3
,
Yutaka Oouchida
1
,
Shin-ichi Izumi
1,2
1東北大学大学院医学系研究科肢体不自由学分野
2東北大学大学院医工学研究科リハビリテーション医工学研究分野
3沖野内科医院リハビリテーション科
1Department of Physical Medicine and Rehabilitation, Tohoku University Graduate School of Medicine
2Department of Physical Medicine and Rehabilitation, Tohoku University Graduate School of Biomedical Engineering
3Okino Medical Clinic Rehabilitation
キーワード:
手の心的回転課題
,
運動イメージ訓練
,
運動感覚情報
,
脳卒中
Keyword:
手の心的回転課題
,
運動イメージ訓練
,
運動感覚情報
,
脳卒中
pp.1045-1052
発行日 2013年11月10日
Published Date 2013/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552110307
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要旨:運動イメージは,脳卒中患者のリハビリテーションとして有効と考えられ,運動イメージを用いた具体的な訓練方法が求められている.本研究は手の心的回転課題が運動イメージ訓練に応用できるかを検証することを目的とした.対象は健常者12名と慢性期脳卒中患者11名とし,患者は麻痺手の肘屈筋腱振動刺激による運動錯覚あり群となし群の2群に分け解析を行った.被験者は,自己の手の位置を変化させ課題を行いその反応時間が計測された.その結果,健常群と錯覚あり群では手の位置変化により,最も遅くなる反応時間の回転角度(ピーク角度)が変化し,なし群は手の位置変化がピーク角度に影響しなかった.手の位置を変えて行う課題では,実際の身体の位置情報を参照し,自己の身体像の心的回転操作が行われていると考えられ,ピーク角度の変化は運動イメージを利用していることを反映している.この手の位置を変える課題は運動イメージ訓練への応用が期待できる.
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