特集 検証 平成26年度診療報酬改定
2025年モデルを反映しているのか
【病院種別影響】
回復期リハビリテーション病棟への改定の影響
宮井 一郎
1,2
1一般社団法人回復期リハビリテーション病棟協会
2社会医療法人大道会副理事長 森之宮病院
キーワード:
回復期リハビリテーション病棟
,
体制強化加算
,
重症度
,
医療・看護必要度
,
質の評価
Keyword:
回復期リハビリテーション病棟
,
体制強化加算
,
重症度
,
医療・看護必要度
,
質の評価
pp.956-959
発行日 2014年12月1日
Published Date 2014/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541200054
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■はじめに
回復期リハビリテーション病棟(以下,回リハ病棟)は「脳血管疾患または大腿骨頸部骨折などの患者に対して,リハビリテーション(リハ)を集中的に行って,ADLの向上による寝たきりの防止と家庭復帰を実現する」という明確な目的を持つ.介護保険法が施行された2000年に創設され,2014年7月25日時点で,1,250病院,1,568病棟,69,372床,54床/人口10万に達した(回リハ病棟協会調べ).回リハ病棟の占める割合は8,506病院中14.7%,1,571,461病床中4.4%となった(2014年6月厚生労働省医療施設動態調査).病棟の分布には地域差があり,最も少ない茨城県で30床/10万,最も多い高知県で140床/10万と4.7倍,2次医療圏内でもばらつきが大きい.2014年6月に「地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律」が成立し,病床機能報告制度が創設された.同年10月には各病院は病棟単位で高度急性期・急性期・回復期・慢性期の中から病床機能の現状と今後の方向性を都道府県に報告,それに基づいて都道府県は地域医療構想を策定(2015年4月)し,医療計画に反映させることになる.団塊の世代(昭和22〜24年生まれ)が75歳以上に達する2025年に向かって,1985年の第一次医療法改正以降の病床の量的制御から機能制御という新たなフェーズへの移行に,回リハ病棟も適応しながら役割を果たすことが求められる.
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