巻頭言
義手の動力化
山田 憲吾
1
1徳島大学医学部整形外科
pp.5-6
発行日 1975年1月10日
Published Date 1975/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552110042
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一般に義肢は欠損範囲が大きくなればなるほど大形となり重くなる.ところが,欠損とともに筋肉という貴重な動力源も,感覚という大切なフィードバック機構も大きく失われるため,義肢の制御は一層困難となる.ここに義肢そのものの持つ基本的な欠陥がある.
この基木的欠陥に対する挑戦の一つが動力化に関する研究である.しかし,ここでは動力化の具体的問題を述べるつもりはなく,もっぱら動力化に伴うべき基本的概念について私の考えを述べ,研究の現段階に少しく触れてみたいと思う.
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