増大号第2特集 看護学生・教員エッセイ─入選エッセイの発表
学生部門
私の原動力
仁賀 正子
1
1松山看護専門学校准看護師科
pp.642-643
発行日 2016年8月25日
Published Date 2016/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663200566
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まさか,私が看護師を目指すことになるなんて思わなかった。3年前,夫と離婚し滋賀から実家のある松山へ3人の子どもたちと一緒に帰ることになった。当時37歳であった私は,ハローワークで仕事を探したが,資格がないこともあり再就職が難しかった。仕事をしながら看護師の資格を取得できるという情報を聞き,悩みに悩んだが一人で子どもたちを育てていくためには,この道しかないと思い看護師をめざした。看護学校の准看護師科に合格することができ,午前中は学校で午後からは病院の看護助手として働いた。
生活のためにこの道を選んだ私は,実習で患者に対して後ろめたい気持ちがあり,何事にも消極的であった。「こんな私が看護師になってもよいのか」という思いを拭うことができないまま2年の実習に入ってしまった。
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