連載 道拓かれて—戦後看護史に見る人・技術・制度・2
戦後看護改革の原動力
川島 みどり
1
1健和会臨床看護学研究所
pp.156-159
発行日 1997年2月1日
Published Date 1997/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661905276
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価値観の大転換と順応のはざま
変化するものしないもの
つい最近のことである.「医師の煙草を看護婦が買って来ることをやっと廃止させることができた」という,信じられないような話を聞いた.「医学界新聞」紙上での『看護学雑誌』創刊50年回顧の座談会1)で,古い昔の医師の専横を語られた,高橋シュン氏の言葉を読んだ方が,「昔どころか現在もついこの間まで」と,ある総婦長に聞いたばかりの話をして下さったのだった.「へえーっ」と驚かない方が不思議だし,医師の多くだって,まさか今どきそんなことを看護婦に頼んでいた仲間の存在を疑われる向きもあるに違いない.
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