Japanese
English
特集 呼吸リハビリテーション―新しいチーム医療の展開
包括的呼吸リハビリテーション―現状と将来展望
Comprehensive pulmonary rehabilitation: present condition and future perspectives.
塩谷 隆信
1
,
佐竹 將宏
1
,
川越 厚良
2
,
菅原 慶勇
2
,
高橋 仁美
2
Takanobu Shioya
1
,
Masahiro Satake
1
,
Atsuyoshi Kawaogoshi
2
,
Keiyu Sugawara
2
,
Hitomi Takahashi
2
1秋田大学大学院医学系研究科保健学専攻
2市立秋田総合病院リハビリテーション科
1Akita University Graduate School of Health Sciences, Department of Physical Therapy
2Akita City General Hospital, Department of Rehabilitation
キーワード:
包括的呼吸リハビリテーション
,
運動療法
,
栄養療法
,
身体活動
,
COPD
Keyword:
包括的呼吸リハビリテーション
,
運動療法
,
栄養療法
,
身体活動
,
COPD
pp.107-119
発行日 2013年2月10日
Published Date 2013/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552110011
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呼吸リハビリテーションとは
1.定義
呼吸リハビリテーションは,「患者の症状を軽減し,生活の質(quality of life;QOL)や日常生活動作(activities of daily living;ADL)を向上させ,より積極的に社会参加を促すことを目的とし,徹底した患者評価から,呼吸器疾患患者の日常生活活動を全人間的に支援する科学的根拠に基づいた包括的医療介入である.医療介入においては,運動療法,教育,行動変容だけではなく,患者個々の必要性に応じたオーダーメイド治療を行い,慢性呼吸器疾患患者の心身の状況を改善し,長期のアドヒアランスを増強する行動を促進する」と定義される1-5).呼吸リハビリテーションは,患者評価にはじまり,患者・家族教育,薬物療法,酸素療法,理学療法,作業療法,運動療法,社交活動などの種目をすべて含んだ包括的な医療プログラムによって行われる(図1)1,4).包括的呼吸リハビリテーションは,患者およびその家族に対して,多次元的医療サービスを多くの職域にわたる専門家チームの協力すなわち学際的医療チームによって提供する医療介入システムである.
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