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特集 AWGC2023基準の悪液質とリハビリテーション医療
慢性閉塞性肺疾患患者の悪液質の病態とマネジメント
Pathophysiology and Management of Cachexia in Patients with Chronic Obstructive Pulmonary Disease
柳田 賴英
1
,
飯田 有輝
2
Yorihide Yanagita
1
,
Yuki Iida
2
1長崎大学生命医科学域保健学系
2愛知淑徳大学健康医療科学部医療貢献学科理学療法学専攻
キーワード:
COPD
,
悪液質
,
異化亢進
,
運動療法
,
栄養療法
Keyword:
COPD
,
悪液質
,
異化亢進
,
運動療法
,
栄養療法
pp.1414-1419
発行日 2024年12月15日
Published Date 2024/12/15
DOI https://doi.org/10.32118/cr033141414
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内容のポイント Q&A
Q1 慢性閉塞性肺疾患患者における悪液質の病態とは?
慢性閉塞性肺疾患は全身性炎症性疾患とされており,その全身性炎症に低酸素,酸化ストレス,成長因子シグナル伝達障害,ステロイド,廃用症候群,栄養不良等の要因が複合的に関与することで,全身的な異化亢進状態が引き起こされ,悪液質につながる.
Q2 慢性閉塞性肺疾患患者における悪液質の運動療法とは?
運動療法には炎症を抑制し,異化同化のバランスを是正する効果がある.慢性閉塞性肺疾患患者の運動療法の効果として,最大仕事量や最高酸素摂取量の増大,呼吸困難の軽減,血中乳酸濃度の低下に伴う換気量増大の是正,運動耐容能の向上等が報告されている.
Q3 慢性閉塞性肺疾患患者における悪液質の栄養療法とは?
悪液質における栄養管理のポイントは,飢餓等悪液質以外の原因による栄養障害を最小限にし,病態の進行に伴い次第に不可逆的となる栄養状態の悪化を遅らせることである.早期から適切な栄養サポートにより異化亢進を抑え,疾患由来の症状軽減や筋力・筋量の維持を図ることが重要である.
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