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研究と報告
脳卒中発症2週時における退院先予測―NIHSS,FMS,FIMの比較
Prediction of discharge destination in stroke patients 2 weeks after stroke onset: Comparison of NIHSS, FMS, and FIM
川端 悠士
1
,
末藤 沙織
1
,
武市 理史
1
,
小川 浩司
1
Yuji Kawabata
1
,
Saori Suefuji
1
,
Satoshi Takechi
1
,
Koji Ogawa
1
1JA山口厚生連周東総合病院リハビリテーション科
1Department of Rehabilitation Medicine, Shuto General Hospital, JA Yamaguchi Prefectural Welfare Federation of Agricultural Cooperative
キーワード:
脳卒中
,
退院先
,
予測
Keyword:
脳卒中
,
退院先
,
予測
pp.47-54
発行日 2013年1月10日
Published Date 2013/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552109991
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要旨:〔目的〕脳卒中発症2週時における退院先予測に心身機能,動作能力,活動レベルおよびその下位項目のうち,どのレベルや下位項目による予測を行うのが妥当か検討することである.〔対象〕入院となった脳卒中初発例107例とした.〔方法〕発症2週後に心身機能,動作能力,活動を評価し,社会的要因を含む患者背景項目を聴取した.心身機能評価にはmodified NIH Stroke Scale,動作能力評価にはFMS(Functional Movement Scale),活動評価にはFunctional Independence Measureの運動項目を用いた.退院先(自宅退院・転院)を従属変数とし,心身機能,動作能力,活動レベルの3つの評価尺度の合計点および各レベルの下位項目をそれぞれ独立変数とし,多重ロジスティック回帰分析を行った.〔結果〕心身機能,動作能力,活動レベルを独立変数とした回帰分析ではFMS合計点,動作能力レベルの下位項目を独立変数とした回帰分析ではFMS「歩行」が退院先に影響を与える要因として抽出された.モデルの適合度を示す赤池情報量規準は,心身機能,動作能力,活動レベルからの予測および動作能力レベルの下位項目からの予測で有意に高値であった.〔結語〕脳卒中患者の発症2週時における退院先予測には動作能力レベルからの予測が有用であり,なかでも,歩行能力評価からの予測が有用であることが明らかとなった.
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