リハビリテーション病院に全介助の状態で入院した脳血管障害後遺症患者の退院時移動能力と退院先について

Analysis of the Ability to Walk upon Discharge and the Location Following Discharge in Totally Dependent Cerebrovascular Accident Patients upon Admission to a Rehabilitation Hospital.

はじめに

　現在わが国では約60万人の寝たきり老人がおり，その原因疾患としては脳血管障害が約30～58％を占め第1位である¹⁾．そして彼らはそのdisability levelの問題のみならず，経済面，家屋構造，介護者などのhandicap levelにおいても大きな問題を抱え，自宅療養はきわめて困難である．今回われわれは，急性期を過ぎ，リハビリテーション施行を目的としてリハビリテーション病院に全介助の状態で入院した脳血管障害後遺症患者の，退院時移動能力，退院先などについて検討を加えたので報告する．