Japanese
English
特集 リハビリテーションの効果
認知障害
Cognitive Disorder.
古川 俊明
1
,
豊倉 穣
2
Toshiaki Furukawa
1
,
Minoru Toyokura
2
1多摩丘陵病院リハビリテーション科
2東海大学大磯病院リハビリテーション科
1Department of Rehabilitation, Tama Kyuryo Hospital
2Department of Rehabilitation, Oiso Hospital of the Tokai University, School of Medicine
キーワード:
注意障害
,
記憶障害
,
視空間認知障害
,
遂行機能障害
Keyword:
注意障害
,
記憶障害
,
視空間認知障害
,
遂行機能障害
pp.831-836
発行日 2000年9月10日
Published Date 2000/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552109311
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はじめに
大脳には障害された機能を補う能力として可塑性plasticityがあり,可塑性は頭部損傷後に起こる大脳の急激な変化に対する機能の再組織化と順応1)によるものであると考えられている.リハビリテーションがその組織化と順応にどのように効果を及ぼすかは未だ明らかではないが,臨床場面では認知障害のリハビリテーションの効果を示す多くの事例が報告されている.
一般に臨床場面では頭部損傷における障害像は単一ではなく,注意,記憶,視空間認知障害,遂行機能障害などが重複していることが多く,それに対するストラテジーを組み合わせてリハビリテーション訓練を行うことが多い.記憶障害の主因が注意障害にあると考えられる場合や注意障害の主因が前頭葉障害と考えられる場合もあり,重複障害像を見極め評価して,リハビリテーション訓練を組み立てていくことになる.
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