Japanese
English
症例報告
記憶障害,失語症,注意障害を合併した脳卒中者に対し,病態に応じて介入方法を選択した1事例
A case study of a stroke patient with memory disturbance, aphasia, and attention deficit: a choice of intervention method according to the patient's symptom
宝田 光
1
,
外崎 達也
2
,
大堀 具視
1
Hikaru Takarada
1
,
Tatsuya Tonozaki
2
,
Tomomi Ohori
1
1日本医療大学
2札幌麻生脳神経外科病院
キーワード:
記憶障害
,
失語症
,
注意障害
Keyword:
記憶障害
,
失語症
,
注意障害
pp.1123-1127
発行日 2024年10月15日
Published Date 2024/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001203975
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Abstract:左視床前核,内包膝部の脳梗塞により,記憶障害,失語症,注意障害を合併した脳卒中者に対し,病態や介入時期に応じて記憶機能の直接訓練,外的代償手段を利用したアプローチを実施した.患者は失語症の影響により言語性記憶の低下を顕著に認めていたが,視覚性記憶は比較的保たれていた.介入の初期は視覚イメージを用いた記憶機能の直接訓練,注意機能へのアプローチとして,課題の持続時間や難易度を漸増的に調整し実施した.その後,失語症状の改善に合わせて言語性記憶への直接訓練や,外的代償手段を用いた公共交通機関の練習により,監視下での利用が可能となった.記憶障害を含む複数の高次脳機能障害を合併した脳卒中者に対する介入方法として,記憶機能への直接訓練と外的代償手段の活用は,その病態に応じて適切な方法や介入時期を検討する必要があると思われた.
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