Japanese
English
特集 運動の効果とその理論
運動の効果とその理論―総論
The Effects of Physical Exercise.
山内 克哉
1
,
蜂須賀 研二
1
,
緒方 甫
1
Katsuya Yamauchi
1
,
Kenji Hachisuka
1
,
Hajime Ogata
1
1産業医科大学リハビリテーション医学教室
1Department of Rehabilitation Medicine, University of Occupational and Environmental Health
キーワード:
運動
,
筋力強化
,
持久力
Keyword:
運動
,
筋力強化
,
持久力
pp.103-104
発行日 1999年2月10日
Published Date 1999/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552108894
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- Abstract 文献概要
はじめに
リハビリテーション医療の重要な治療手段の一つに運動療法がある.運動により疾病や障害を治療し,筋骨格系の機能を改善し,精神・身体を良好な状態に維持する.この運動療法には,全身調整訓練のように全般的であり特定の筋や関節機能の改善を目的としないものから,大腿四頭筋セッティングのように限定された部位の筋力強化が目的のものまである.また,対象患者はベッド臥床を余儀なくされた重症患者から,競技復帰を予定しているスポーツ選手までさまざまである.
運動療法を処方するには,患者の状態を正しく把握して問題点を設定し,これに対して最も適切な運動療法を選択することが大切である.まず,患者の運動麻痺,筋力,関節可動域,失調,感覚,日常生活動作,歩行などの身体所見を評価し,さらに精神所見,呼吸・循環器系,腎・内分泌・代謝系などの情報を得る.これらの所見を基に問題点を設定し,運動療法の原則に基づき処方する.さらに,運動療法が適切に実施されているか,処方変更が必要であるかを適宜チェックする必要がある.
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