Japanese
English
短報
足関節背屈が脳卒中患者の下肢SEP振幅に及ぼす影響
Effect of Ankle Dorsiflexion on Somatosensory evoked Potentials in the Lower Extremities of the Hemiplegic Patients.
山内 克哉
1
,
紫藤 泰二
2
,
岩下 眞一
2
,
浅山 滉
2
,
蜂須賀 研二
1
Katsuya Yamauchi
1
,
Taiji Shido
2
,
Shinichi Iwashita
2
,
Ko Asayama
2
,
Kenji Hachisuka
1
1産業医科大学リハビリテーション医学教室
2水俣市立湯之児病院リハビリテーションセンター
1Department of Rehabilitation Medicine, University of Occupational and Environmental Health
2Yunoko Rehabilitation Center, Minamata Municipal Hospital
キーワード:
下肢SEP
,
H波
,
足関節背屈固定
Keyword:
下肢SEP
,
H波
,
足関節背屈固定
pp.869-873
発行日 2000年9月10日
Published Date 2000/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552109317
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はじめに
Cohenらは,健常人の脛骨神経刺激による下肢Somatosensory evoked potentials(SEP)の各成分は,足関節を背屈位に固定すると,振幅が減少すると報告している1).これは,足関節背屈位により筋紡錘,腱に由来するG1線維からの発火が増加し,電気刺激による求心入力と干渉して振幅が減少すると述べている.
脳卒中患者では尖足を生じることがあり,下肢装具で足関節を背屈位に保持する場合もあり,このような状況で下肢SEPにCohenらの述べた現象がみられるのか否か明らかではない.そこでわれわれは,穿通枝領域に病巣を有する脳卒中患者において,足関節を他動的に背屈固定させた状態と,固定しない状態でのSEPを記録し,振幅の増減に関して電気生理学的な考察を試みたので報告する.
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