Japanese
English
研究と報告
大腿骨近位部骨折術後回復期リハビリテーションにおける二重課題トレーニングの効果
Effects of dual task training in elderly with postoperative hip fracture during recovery rehabilitation stage.
栗田 泰成
1
,
天野 麻美
2
,
大城 昌平
3
Yasunari Kurita
1
,
Mami Amano
2
,
Shohei Ohgi
3
1常葉リハビリテーション病院リハビリテーション科
2常葉リハビリテーション病院整形外科
3聖隷クリストファー大学大学院リハビリテーション科学研究科
1Department of Rehabilitation, Tokoha Rehabilitation Hospital
2Department of Orthopedic Surgery, Tokoha Rehabilitation Hospital
3Rehabilitation Sciences, Seirei Christopher University
キーワード:
大腿骨近位部骨折
,
二重課題トレーニング
,
認知機能
,
回復期リハビリテーション
Keyword:
大腿骨近位部骨折
,
二重課題トレーニング
,
認知機能
,
回復期リハビリテーション
pp.1547-1554
発行日 2012年12月10日
Published Date 2012/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552108852
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要旨:〔目的〕大腿骨近位部骨折(hip fracture;HF)術後回復期リハビリテーションにおける二重課題(dual task;DT)トレーニングの認知機能および身体機能に対する有効性を,単一課題(single task;ST)トレーニングと比較検討した.〔対象・方法〕HF術後回復期の高齢者55例を無作為にDT群,ST群に割り付けた.標準的なリハビリテーションに加えて,運動と認知課題のトレーニングをDT群では同時に,ST群は分割して,おのおの6週間行った.プログラム開始前・中間・終了時に,認知機能と身体機能を測定し,2群間で比較した.〔結果〕最終的な対象者はDT群20例,ST群16例であった(離脱例はDT群11例,ST群8例).測定結果はMini-Mental State Examination,trail making test part B-trail making test part A,日常生活観察による注意評価スケール,施設高齢者を対象とした転倒予防自己効力感尺度,左膝伸展筋出力,DT条件下での運動中断回数および歩行時間(DT条件下10m歩行時間-10m歩行時間)で,DT群がST群に比べて有意な改善が認められた(p<0.05).〔結論〕HF術後回復期におけるDTトレーニングを用いたリハビリテーションプログラムは,対象者の認知機能の維持・改善に有効であると考察された.
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