Japanese
English
特集 リハビリテーションとpharmacology
老年者における薬物動態
Pharmacokinetics in the Elderly.
江藤 文夫
1
Fumio Eto
1
1獨協医科大学リハビリテーション科学教室
1Department of Rehabilitation Medicine, Dokkyo University School of Medicine
キーワード:
加齢
,
薬物動態
,
副作用
Keyword:
加齢
,
薬物動態
,
副作用
pp.1237-1242
発行日 1997年11月10日
Published Date 1997/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552108520
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
近年,わが国でも老年者の医療において薬物動態に関する知識が重要視されるようになった.その理由は,老年者では若年者より服薬を要することが多く,多剤を服用し,副作用が出現しやすい傾向があるからである.
先進国では65歳以上人口は既に18%に達しているが,これらの国々では薬の消費量の25~30%をこの年齢層が消費している.老年者では薬物に対する感受性変化が認められることが多く,副作用の頻度は若年者に比し2~7倍と報告され,その機序を説明する分野として,薬の吸収,分布,代謝,排泄に関する薬物動態学と薬の効果,作用機序に関する薬物力学がある1).
Copyright © 1997, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.