Japanese
English
特集 リハビリテーションにおける電気生理学
表面筋電図による筋疲労の評価
Evaluation of Muscle Fatigue using Surface Electromyography.
花山 耕三
1
Kozo Hanayama
1
1国立療養所東埼玉病院理学診療科
1Department of Rehabilitation Medicine, National Higashisaitama Hospital
キーワード:
筋疲労
,
表面電極
,
筋電図
Keyword:
筋疲労
,
表面電極
,
筋電図
pp.431-434
発行日 1996年5月10日
Published Date 1996/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552108104
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はじめに
骨格筋疲労の古典的な定義は,要求されたある一定の筋力を発揮できなくなることであった.ところが,その“failure point”に達する前に,その筋力の発揮能力は低下している.現在では,筋疲労は筋収縮を開始した直後に始まっているとする考え方1)が一般的に受け入れられている.
骨格筋は収縮に際して,神経筋接合部における神経からのインパルスの伝達,筋線維に沿った活動電位の伝播,興奮収縮連関,筋収縮という過程を経る.前述の定義によれば筋疲労は筋の収縮力の低下であるが,筋収縮に至る一連の過程に関与し,比較的簡便に観察できる筋活動電位が,1)筋疲労の本質に関わっているか,2)筋疲労の指標となりうるか,などの点につき研究されてきた.しかしながら,これらの点に関してはまだ明らかにされるべき課題も多い.本稿では,筋疲労の評価に用いられる手法である周波数分析と筋線維伝導速度測定について述べる.
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