学会報告
第37回神奈川リハビリテーション研究会―1994年9月10日(土),於:横浜市総合リハビリテーションセンター
前田 和彦
1
1(株)木村義肢工作研究所
pp.823-825
発行日 1995年9月10日
Published Date 1995/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552107949
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
1.TSB式ICEROSS下腿義足の使用経験
神奈川県総合リハビリテーションセンターリハビリテーション工学科 丸田耕平・高橋茂
最近,下腿義足の新しい概念として注目されてきているTSB式ICEROSS下腿義足の特性を調査するため,4名の患者に対して使用した.TSBとは断端接触面全体で体重支持するという考えであり,ICEROSSとは既製のシリコンインナーソケットである.使用結果であるが,断端全体で体重を支持することが1例を除いて違和感なく受け入れられた.しかし適合の難しさというものがあり,断端全体でフィットさせるにはかなりの技術を要することを痛感した.またシリコンインナーソケットが断端に与える影響も長期にわたっての観察ではなかったため,発汗等について確信を得られるまでに至らなかった.今回対象とした患者が切断原因が全例で外傷だったので,今後あらゆる条件の切断者に,TSB式とシリコンインナーソケットを経験し,その特性を調査していきたいと考えている.
Copyright © 1995, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.