学会報告
第60回神奈川リハビリテーション研究会―2006年3月25日(土),於:横浜市総合リハビリテーションセンター
成田 すみれ
1
1横浜市総合リハビリテーションセンター
pp.702-703
発行日 2006年7月10日
Published Date 2006/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552100347
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1.当院回復期リハビリテーション病棟における転倒・転落防止対策
茅ヶ崎市立病院リハビリテーション科
後藤まつゑ・杉江三知代・石井 裕子
佐藤智賀子・淺川 裕美・樋口 芳治
中丸 宙・北目 南・野々垣 学
当病棟入院患者に対し,下記4種のチェックシートを作製・使用し,転倒・転落(以下,転倒)防止対策を実施した.チェック項目は,① 朝・晩,病床環境の整理整頓チェック(必要物品が患者個々の定位置にあるか確認),② 車いす乗車時間チェック(30分毎に殿部を挙上し座圧減少),③ トイレチェック(トイレ入室後3分・6分に声掛け),④ 食後チェック(食後10分,20分,30分,60分毎に声掛け)である.〔結果〕シート使用は職員の負担増になったが,対象患者への意識は高まった.シート使用前と比較し,転倒件数は変化しなかったが,8時~21時までのトイレ関連の転倒が1月当たり1/5(対策前1.56→後0.33件/月)に減少した.一方,対策対象外患者の転倒は減少しなかった.今後,チェックシートの代用として患者一覧表に“印”をつけ,職員に対し転倒ハイリスク患者へ注意喚起を促した.さらに対策対象外患者の転倒要因を分析・検討し,対策の立案が必要と考えられる.
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