学会報告
第77回関東地方リハビリテーション医学懇話会―1994年5月14日(土),於:横浜市障害者スポーツ文化センター
伊藤 利之
1
1横浜市総合リハビリテーションセンター障害者更生相談所
pp.443-446
発行日 1995年5月10日
Published Date 1995/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552107869
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1.在宅重度障害者の入院による機能訓練の効果と問題点
横浜市総合リハビリテーションセンター
前野豊・佐久川明美・小池純子
伊藤利之・白野明
1988年からの6年間に,在宅リハビリテーションから紹介され,当センターに訓練目的で入院した患者29例(男13例,女16例,平均年齢59.5歳,平均入院期間70.6日)を対象に,その訓練効果について調査した.
機能的改善は19例(65.5%)で認められたが,入院目的に対する達成度は低かった.そこで,患者自身の希望で入院した群と,説得を受けて入院した群とに分けて達成度を比較したところ,前者では「ほぼ達成」以上が13例中10例(79.3%)であったのに対して,後者では16例中3例(18.8%)と低かった.なお,未達成の原因としては,痴呆や精神症状の悪化,生活様式の変更に対する拒否等が認められた.
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