Japanese
English
特集 重度障害者のリハビリテーション
医学的リハビリテーション
リハビリテーション目標の設定と機能訓練
片麻痺と重度心疾患
Rehabilitation of Hemiplegia with Severe Heart Disease.
堀切 豊
1
,
鄭 忠和
1
,
田中 信行
1
Yutaka Horikiri
1
,
Tei Chuwa
1
,
Nobuyuki Tanaka
1
1鹿児島大学医学部リハビリテーション医学教室
1Department of Rehabilitation and Physical Medicine, Faculty of Medicine, Kagoshima University
キーワード:
心不全
,
脳卒中
,
運動負荷
Keyword:
心不全
,
脳卒中
,
運動負荷
pp.923-925
発行日 1994年11月10日
Published Date 1994/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552107727
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はじめに
現在,日本の死亡統計では心臓病と脳卒中がそれぞれ第2位と第3位を占めている.いずれも類似の危険因子を有し,また加齢に伴い頻度の増加する疾患であることから,今後の高齢化社会では心臓病と脳卒中の合併例の増加は避けられない.
しかし現在,心不全を合併した片麻痺例へのリハビリテーションは消極的なものが多く,重度心不全がある例はリハビリテーションの適応がないという見解も多い.確かに,二木の報告1)にあるように,70歳以上の高齢者で片麻痺に重度心不全を合併する場合,リハビリテーションの効果に限界の多いのも事実である.しかし心疾患があることを理由にいたずらに不安や過剰な安静に頼っているのはリハビリテーションの精神にも反することである.最近の心臓病への治療や心機能の評価,モニター技術の進歩を考えると,もっと積極的なリハビリテーションが考えられて良い時を迎えている.
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