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実践講座 障害者の加齢に伴う問題と対策・1【新連載】
脳性麻痺―整形外科的二次障害
Orthopedic disabilities in adult with cerebral palsy.
野村 忠雄
1
Tadao Nomura
1
1富山県高志リハビリテーション病院リハビリテーション科
1Department of Rehabilitation Medicine, Koshi Rehabilitation Hospital
キーワード:
脳性麻痺
,
二次障害
,
頸髄症
,
股関節痛
Keyword:
脳性麻痺
,
二次障害
,
頸髄症
,
股関節痛
pp.41-46
発行日 2009年1月10日
Published Date 2009/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552101423
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はじめに
わが国では,脳性麻痺の早期発見・療育が定着し,きめ細かいケアが行われているが,小児期を過ぎた成人の脳性麻痺者の加齢に伴う健康管理に対しては,医療側のみならず当事者においてもまだ対応が不十分と思われる.
脳性麻痺は,受胎から新生児期までに生じた非進行性の運動および姿勢の障害と定義付けられているが,加齢に伴う筋緊張の亢進や廃用,過用,誤用による新たな機能障害を起こすことが稀ではない.これを二次障害と呼び,その対応の遅れが指摘されてきた1).脳性麻痺の二次障害は表1のように,運動器障害,内部障害,精神障害に分けられる.今回は,成人脳性麻痺者の加齢や生活習慣による新たな障害(二次障害)について,整形外科的観点から概略と対応について述べる.
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