Japanese
English
講座 日常生活動作の再検討(9)
更衣動作
Reconsideration of Activities of Daily Living: Dressing.
井手 睦
1
,
緒方 甫
2
Makoto Ide
1
,
Hajime Ogata
2
1吉備高原医療リハビリテーションセンター
2産業医科大学リハビリテーション医学
1Kibikogen Rehabilitation Center for Employment lnjuries
2Department of Rehabilitation Medicine, University of Occupational and Environmental Health
キーワード:
日常生活動作(ADL)
,
更衣
,
運動
Keyword:
日常生活動作(ADL)
,
更衣
,
運動
pp.919-923
発行日 1991年9月10日
Published Date 1991/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552106907
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ADL評価法における更衣動作
今日,我々が眼にするADL評価法の多くが欧米諸国で立案されたものであるため,日本人の生活にそのまま使用するのに抵抗を感じることがしばしばある.箸が関係する食事動作,和式湯槽が関係する入浴動作,和式便器が関係する排泄動作がその代表であろう.これに対し,更衣動作については既に洋式が一般化しているために,洋の東西を問わずに同じ尺度で評価することが自然である.
ADL評価法のうち,Barthel Indexは1965年にBarthel(理学療法士)とMahoney(医師)によって考案されたもので,改訂を加えられながらも,最も広く使用とされている評価法と言えるだろう.定義を理解すれば速く点数がつけられることと,100点満点であるために患者やスタッフ全員にADLの現状が把握しやすいことがその利点である.原法においては,更衣動作は10点を占め,食事動作や排泄動作と同じ比重がおかれている.後に発表される改訂版では上半身更衣と下半身更衣に分けてある版も見られる.
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