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研究と報告
F波の波形持続時間について―健常者における正中,尺骨,腓骨,脛骨神経の分析
F Wave Durations: An analysis of median, ulnar, peroneal and tibial nerves in normal young adults.
豊倉 穣
1
,
石田 暉
1
,
田中 博
1
,
角谷 直彦
1
,
村上 恵一
2
Minoru Toyokura
1
,
Akira Ishida
1
,
Hiroshi Tanaka
1
,
Naohiko Sumiya
1
,
Keiichi Murakami
2
1東海大学大磯病院リハビリテーション科
2東海大学医学部リハビリテーション科
1Department of Rehabilitation Medicine, Tokai Uviversity Oiso Hospital
2Department of Rehabilitation Medicine, Tokai University School of Medicine
キーワード:
筋電図
,
F波持続時間
Keyword:
筋電図
,
F波持続時間
pp.113-118
発行日 1990年2月10日
Published Date 1990/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552106214
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はじめに
F波には潜時(最小,最大,平均),潜時バラツキ(Fchronodispersion),振幅,出現率,波形時間,F波を構成する個々の波形の形状やピーク数など.多くのパラメーターがある.そして,種々の中枢性あるいは末梢性疾患におけるこれら各パラメーターの変動が報告されている3,4,9,16).しかし,“変動性”を特徴とするF波の場合,小森ら13)も指摘するように,その記録・測定条件は本来各パラメーターごとに異なる可能性がある.この点,臨床応用される機会の多い潜時については,記録条件に関する報告は数多くみられる6,14,21).我々も各潜時,最大最小潜時差および出現率について,その記録・測定条件を検討し,正常値,再現性について報告した23).
一方,F波のパラメーターの中でも,F波波形持続時間が注目されるようになったのは比較的最近のことである15).そのため,波形持続時間についての記録・測定条件,正常値に関する報告は比較的少ない6,13).そこで,今回,著者らは正中,尺骨,腓骨,脛骨4神経におけるF波持続時間の記録条件,再現性を検討し,当院での正常値を求めることを目的に本研究を行った.
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