Japanese
English
特集 廃用症候群へのアプローチ
循環系の廃用性変化
Fuctional Deterioration due to Disuse in Circulatory System.
間嶋 満
1
Mitsuru Majima
1
1埼玉医科大学リハビリテーション科
1Department of Rehabilitation Medicine, Saitama Medical School
キーワード:
廃用症候群
,
循環機能
Keyword:
廃用症候群
,
循環機能
pp.795-798
発行日 1991年8月10日
Published Date 1991/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552106880
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
循環機能の廃用性変化と安静臥床
循環機能の廃用性変化に関する知見は,多くの安静臥床実験から得られている.欧米では,この安静臥床実験が1940年代から盛んに行われてきたが,その背景には,安静臥床は臨床医学における治療手段の一つとして非常に重要である反面,それが過度になると,安静臥床それ自体が多くの合併症の原因となるという認識,すなわち安静臥床は他の治療法と同様に両刃の剣であるという認識が,臨床医学の中に根づいていたことがあった.ちなみに,1944年版のJAMAには,すでに循環器科・産科・外科・整形外科・精神科の疾患における安静の弊害に関する報告と,それらに対する議論が掲載されている1~6).
本稿では,これまでに施行された安静臥床実験の中から代表的なものを紹介し,それらの結果から,安静臥床がいかなる循環機能の廃用性変化を起こし,それがいかなる機序で生じてくるのか,そしていかなる手段によって防ぎうるのかという点について述べてみたい.
Copyright © 1991, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.