学会報告
第11回東海リハビリテーション懇話会―1989年10月6日,於:名古屋大学医学部鶴友会館
室賀 辰夫
1
,
猪田 邦雄
2
1名古屋大学医療技術短期大学部作業療法学科
2名古屋大学医療技術短期大学部理学療法学科
pp.654-655
発行日 1990年8月10日
Published Date 1990/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552106333
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1.パーキンソン病と大腿骨頸部骨折について
名古屋市身体障害者総合リハビリテーションセンター神経内科 紙本 薫
パーキンソン病入院患者11名のうち,2年間の経過観察中5例(男性1例,女性4例)に大腿骨頸部骨折の合併がみられた.5例はいずれも抗パーキンソン薬を5年以上服用している中長期例で,姿勢反射障害や無動を認め,Yahrの重症度分類ではstage IVであった.
骨折の原因は全例病棟内での転倒によるもので,パーキンソン病由来の姿勢反射障害,突進現象などが転倒の誘因と考えられ,さらに無動のため転倒時の上肢による衝撃分散が不十分な点も骨折発症の一因と考えられた.
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