Japanese
English
講座 治療の最近の進歩(8)
末梢循環障害
Recent Advances in the Treatment of Peripheral Circulatory Disturbance.
森岡 恭彦
1
,
重松 宏
1
Yasuhiko Morioka
1
,
Hiroshi Shigematsu
1
1東京大学医学部第1外科
11st Department of Surgery, Faculty of Medicine, University of Tokyo.
キーワード:
末梢循環障害
,
血行再建
,
人工血管
Keyword:
末梢循環障害
,
血行再建
,
人工血管
pp.623-629
発行日 1986年8月10日
Published Date 1986/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552105649
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
第2次世界大戦による社会的な人口構成の変化と,食生活や社会的安定性,医療水準の向上による個人の平均寿命の延長は急速な高齢化社会を生み出し,末梢循環障害の原因の多くを占める閉塞性動脈疾患の疾病構造は急速に変化しつつある.若年者に多く発生し本邦における末梢循環障害の多くを占めていたBuerger病を中心とした血管炎を原因とする疾患は減少する傾向にある一方で,動脈硬化を原因とした閉塞性動脈疾患が急速に増加し(図1),血行再建などの外科的治療の対象となる症例が急増してきている.
本稿では閉塞性動脈疾患を中心に,静脈血栓症やリンパ浮腫などの末梢循環障害疾患に対する治療と成績について最近の知見を述べる.
Copyright © 1986, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.