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特集 全身性強皮症――病態解明と診断・治療UPDATE
皮膚硬化と末梢循環障害に対する新規治療戦略
New therapeutic strategies for skin sclerosis and peripheral circulatory disturbances
茂木 精一郎
1
Sei-ichiro MOTEGI
1
1群馬大学大学院医学系研究科皮膚科学
キーワード:
皮膚硬化
,
末梢循環障害
,
新規治療
,
リツキシマブ
,
ボツリヌス毒素局所注入療法
Keyword:
皮膚硬化
,
末梢循環障害
,
新規治療
,
リツキシマブ
,
ボツリヌス毒素局所注入療法
pp.271-275
発行日 2023年4月22日
Published Date 2023/4/22
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28504271
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近年の医学の進歩によって,全身性強皮症(SSc)の皮膚線維化や血管障害に関わる免疫制御機構が明らかになり,新たな分子標的薬や生物学的製剤の効果が示されている.最近では,皮膚硬化に対する新しい治療薬として抗CD20モノクローナル抗体であるリツキシマブ(RTX;リツキサン®)が保険適用を取得し,臨床で使用できるようになった.末梢循環障害に対して新たに保険適用に至った治療法はないが,現在,さまざまな治療法の臨床試験が行われている.本稿では皮膚硬化に対する新規治療としてRTX,抗IL-17受容体A抗体(ブロダルマブ),抗IL-6受容体抗体(トシリズマブ)などの生物学的製剤や分子標的薬と造血幹細胞移植について,末梢循環障害に対する新規治療としてボツリヌス毒素局所注入療法,低出力体外衝撃波療法,選択的セロトニン再取込み阻害薬,硝酸グリセリン貼付,自己骨髄幹細胞移植などの臨床試験の結果と最新の情報を解説した.
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