Japanese
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研究と報告
重度脳性まひ児(者)の日常生活における24時間心拍数変動
Heart Rate Response During 24 Hours of Usual Activity in Severe Cerebral Palsy.
下村 勉
1,2
,
見松 健太郎
1,3
,
渡辺 敏枝
1
,
矢部 京之助
1,4
Tsutomu Shimomura
1,2
,
Kentaro Mimatsu
1,3
,
Toshie Watanabe
1
,
Kyonosuke Yabe
1,4
1愛知県心身障害コロニー発達障害研究所
2三重大学教育学部教育工学センター
3名古屋大学医学部整形外科
4名古屋大学総合保健体育科学センター
1Institute for Developmental Research, Aichi Prefectural Colony.
キーワード:
重度脳性まひ児
,
24時間心拍数
Keyword:
重度脳性まひ児
,
24時間心拍数
pp.439-446
発行日 1985年6月10日
Published Date 1985/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552105396
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はじめに
重症心身障害児(以下,重症児と略す)の移動能力はきわめて乏しく,一日中ほとんど臥位ですごすものも多い.このような重症児の健康管理や運動処方を検討する際,彼らに即した客観的なデータが不可欠である.しかし,重症児の活動水準や運動処方に関する報告はきわめて少ない.
心拍数は,運動強度の最もよい生理的指標とされる酸素摂取量と強い相関関係にあり,しかも測定が容易なので,運動強度を知るためによく用いられる.著者らは先に心拍数を手がかりにして,脳性まひ児の水泳訓練時の運動強度について検討した.その際,彼らの日常生活時についてもその身体活動水準を知る必要性を感じた1).また,重症児の健康管理上,必要熱量を求めることは重要であるが,この目的のためにも心拍数の測定は有効な手段の一つである.これらの動機から,本研究では,重症児の心拍数の24時間測定を試み,彼らの日常の身体活動水準を検討しようとするものである.
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