巻頭言
妄言であるといわれるならば幸いである
御坐 清充
1
1東京女子医科大学附属リウマチ・痛風センター
pp.407
発行日 1985年6月10日
Published Date 1985/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552105390
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日本におけるリハビリテーション医学もかなり定着して着々と患者さんや社会のため活躍していることは喜ばしい.リハビリテーション医学に関心のある者の1人として,今のリハビリテーションに望みたいことを二,三述べてみたい.
その第一は,そんなことわかりきっているといわれることは必定であるが,それでもなおいいたいことは,リハビリテーション始動の時期である.まだリハビリテーションは病気が一応固定してから行うべきものという観念が捨てられたといえない.識者なら胸廓成形術の前に,あるいは最近では人工関節置換術の前,あるいは脳手術の前にリハビリテーションに入ることは当然のこととされているであろうが,一般にはまだ,治療が大体終ったからリハビリをやってもらうか,といった考えが支配的であるといわざるを得ない.この点の打破はリハビリテーション医学の評価にもつながることであり,正しいアプローチの普及は大切である.
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