Japanese
English
研究と報告
視空間認知障害と構成障害の関連について
Correlation Between Visuo-Spacial Agnosia and Constructional Apraxia.
小野 知子
1
,
川平 和美
1
,
田中 信行
1
,
片岡 明美
1
,
横山 富美子
1
Tomoko Ono
1
,
Kazumi Kawahira
1
,
Nobuyuki Tanaka
1
,
Akemi Kataoka
1
,
Humiko Yokoyama
1
1鹿児島大学霧島分院
1Kagoshima University Hospital Kirishima Branch.
キーワード:
脳卒中
,
視空間失認
,
構成障害
Keyword:
脳卒中
,
視空間失認
,
構成障害
pp.295-300
発行日 1984年4月10日
Published Date 1984/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552105149
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はじめに
近年,脳卒中リハビリテーションにおける視空間認知障害や構成障害を中心とする,高次脳機能障害の重要性がますます認識され,これらが身体能力や日常生活動作の向上を阻害する1,2)のみならず,心理的にも悪影響を及ぼす3)ことが知られている.これまでも種々の視空間認知テストや構成テストを用いて,認知障害や構成障害と身体能力あるいは日常生活動作2)や車の運転技能との関連性4)が検討され,いずれも両者間に良い相関を認めている.
構成行為の障害は,理論的には視空間認知障害に起因するものと失行に起因するものに大別されるが,純粋な失認あるいは失行の検査がないため,構成障害に対する両者の関与の程度については不明の点が多い.すでに我我のグループでは,失行の因子を極力除いた視空間認知テストを報告したが5),今回本法を用いて絵の模写の異常に代表される構成行為障害と視空間認知障害との関連性について検討したので報告する.
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