Japanese
English
研究と報告
模写における構成能力と視空間認知や身体能力との関連について
Correlation between Constructional, Visuo-spatial Ability and Physical Function.
中間 知子
1,2
,
川平 和美
1
,
田中 信行
1
Tomoko Nakama
1,2
,
Kazumi Kawahira
1
,
Nobuyuki Tanaka
1
1鹿児島大学医学部霧島リハビリテーションセンター
2現・鹿児島大学医療技術短期大学部作業療法学科
1Kagoshima University Kirishima Rehabilitation Center
キーワード:
構成能力
,
視空間認知
,
身体能力
,
ADL
Keyword:
構成能力
,
視空間認知
,
身体能力
,
ADL
pp.399-404
発行日 1994年5月10日
Published Date 1994/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552107612
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はじめに
近年大脳科学の発展と共にヒトの高次脳機能障害への関心が高まり,脳卒中患者にみられる失認や失行がリハビリテーションにおける重要な阻害因子として検討が進められている1,2).失認や失行の評価方法として,標準高次動作性検査や線分抹消テスト,絵の模写など種々のテストが用いられているが3-8),知能障害や失語症などのためその評価が困難な場合もあり,知能レベルや失語に影響されない定量的な失認と失行の評価法の開発が待たれている.われわれはこれまで比較的に知能や失語に影響されず,かつ定量的な横山式認知テストを開発し,視空間認知障害に対する作業療法の有効性の検討に用いている9).今回は視空間認知能力と簡単な模写に示される構成能力との相関,ならびにリハビリテーションプログラム遂行によるその変化を検討し,簡単な模写が視空間認知能力を良く反映し,同時にリハビリテーション治療成績とも関連が高いとの結果を得たので報告する.
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