Japanese
English
調査
障害老人の排尿障害と精神・身体能力との関連について
Clinical and Urodynamic Study in the Disabled Elderly.
川平 和美
1
,
日吉 俊紀
1
,
竹平 春海
1
,
小野 知子
1
,
田中 信行
1
Kazumi Kawahira
1
,
Toshiki Hiyoshi
1
,
Harumi Takehira
1
,
Tomoko Ono
1
,
Nobuyuki Tanaka
1
1鹿児島大学医学部霧島リハビリテーションセンター
1Kagoshima University Kirishima Rehabilitation Center
キーワード:
障害老人
,
膀胱機能
,
精神身体能力
Keyword:
障害老人
,
膀胱機能
,
精神身体能力
pp.457-463
発行日 1990年6月10日
Published Date 1990/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552106288
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はじめに
急速な高齢化社会への移行につれ,老人医療,特に障害老人の医療と介護の充実が求められている.なかでも失禁等の排尿障害は,本人はもちろん患者家族や介護者の悩みの種であるが,それに対する的確で積極的な対応はまだまだ少ない1,2).これまでも,施設入所者では尿路感染と生命予後とに関連があること3),気づかれないまま尿路感染を繰り返している例の多いこと4)が報告されている.
一般に精神機能障害あるいは身体能力の低下したものには失禁や尿路感染が多いことは良く知られているが,これらの排尿障害のタイプや原因にも多くのものがあり,それぞれへの対処は異なってくる.しかし,これまで障害老人の膀胱機能と精神および身体能力との関連について詳細に検討したものは非常に少ない.今回,明らかな排尿障害のないものも含めて,障害を持つ老人全体における排尿障害の実態を膀胱機能検査と精神身体能力の関連から検討したので報告する.
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