Japanese
English
講座 CT(8)
脊柱のCT
Computed Tomography in Spine.
大井 淑雄
1
Yoshio Ooi
1
1自治医科大学整形外科・リハビリテーションセンター
1Department of Orthopaedic Surgery and Rehabilitation Center, Jichi Medical School.
キーワード:
脊椎管
,
OPLL
,
ミエロ・CT
Keyword:
脊椎管
,
OPLL
,
ミエロ・CT
pp.657-665
発行日 1983年8月10日
Published Date 1983/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552105012
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はじめに
整形外科領域においてCTの恩恵をもっとも受けたのは脊椎外科であるとさえ云われる.エックス線学的な診断は整形外科においては内科における聴診器にも匹敵すると云われ,過去においても単純撮影法からいろいろな造影剤を使用するものまで工夫研究が重ねられて来た.ふつうの病院施設ではかなり見られる断層撮影法によってもかなりの,精度で脊柱の構造とその異常を読み取ることは出来る.さらに回転断層法によればあまり精度は良くないとは云え脊柱管も観察出来た.
しかしHounsfieldとAmbroseのCTは脊椎外科における,我々が非常に知りたがっている,微細な変化をも捉えて鮮明な画像に描き出し,そのために従来の矢状面,前額面のいわゆる2方向に加えて水平面での観察を可能にした.
物体の構造は三次元的に常に考えられるべきであるが,脊椎や椎間板,さらには脊柱管内の脊髄までも確認され判別されるに及んで本法が脊椎外科に与えた影響は大きい.そして何よりも患者に苦痛を与えない検査法として推奨出来るものである.
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