Japanese
English
特別企画 胸椎部ミエロパチーの病態と治療
胸椎後縦靱帯骨化症の後方経由脊髄前方除圧と脊柱再建
Anterior De compression and Spinal Reconstruction through Posterior Approach for Ossification of the Thoracic Posterior Longitudinal Ligament
鐙 邦芳
1
,
金田 清志
1
,
佐藤 栄修
1
,
長谷川 匡一
1
Kuniyoshi Abumi
1
1北海道大学医学部整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Hokkaido University School of Medicine
キーワード:
thoracic spine
,
胸椎
,
OPLL
,
後縦靱帯骨化症
,
decompression
,
除圧
Keyword:
thoracic spine
,
胸椎
,
OPLL
,
後縦靱帯骨化症
,
decompression
,
除圧
pp.563-569
発行日 1996年4月25日
Published Date 1996/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901895
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抄録:胸椎後縦靱帯骨化症による脊髄症で,骨化部位の胸椎後弯が強い例や,広範囲において前方除圧を要した例など11例に,後方経由脊髄前方除圧と同時に後方脊椎インスツルメンテーションを用いた脊柱再建を行った.除圧としては,脊髄腹側部分の骨化靱帯は摘出せず,前方浮上術を行った.日整会スコアで術前平均3.8点は最終経過観察時平均8.2点に改善していた.1例で,最狭窄部での骨化靱帯切除の追加を要した.1例で術後1年で再建範囲内での椎間不安定性が生じ,前方経由前方除圧固定を追加した.術前後の脊髄造影像で,最狭窄部における脊髄の前方移動距離は平均6.2mm(2~13mm)であった.胸椎OPLLに対する後方経由脊髄前方除圧術の除圧効果は大きい.また,胸椎後方安定要素の広範な切除を要する同法では,脊椎インスツルメンテーション使用の同時再建併用が,より確実な臨床成績をもたらす.
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