Japanese
English
シンポジウム 頸部脊柱管拡大術の長期成績
片開き式頸部脊柱管拡大術の長期成績―その意義と問題点
Long-Term Resultg of Expansive Open-door Laminoplasty: Significance and Problem
西 幸美
1
,
平林 洌
1
,
藤村 祥一
1
,
里見 和彦
1
,
高畑 武司
1
,
小野 俊明
1
,
手塚 正樹
1
,
河野 亨
1
Yukimi Nishi
1
1慶應義塾大学医学部整形外科学教室
1Department of Orthopaedic Surgery, School of Medicine, Keio University
キーワード:
片開き式脊柱管拡大術
,
expansive open-door laminoplasty
,
長期成績
,
long-term results
,
後方除圧術
,
posterior decompressive surgery
,
頸椎後従靱帯骨化症
,
OPLL
,
頸椎症性脊髄症
,
cervical spondylotic myelopathy
,
CSM
Keyword:
片開き式脊柱管拡大術
,
expansive open-door laminoplasty
,
長期成績
,
long-term results
,
後方除圧術
,
posterior decompressive surgery
,
頸椎後従靱帯骨化症
,
OPLL
,
頸椎症性脊髄症
,
cervical spondylotic myelopathy
,
CSM
pp.263-270
発行日 1992年3月25日
Published Date 1992/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408900804
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
抄録:片開き式脊柱管拡大術の長期成績を明らかにするため,術後5年以上経過した51例(OPLL 33例,CSM 18例)について臨床症状,X線所見,CT所見を調査し,その経年的推移を追跡した.臨床症状としてのJOAスコアは術後短期間で良好な改善を示し,その成績は術後5年以上にわたり安定維持されていた.X線所見では脊柱管の拡大状態は長期間安定し,頸椎可動域は術前に比べ半減し,頸椎彎曲は若干の直線化,後彎化傾向を認め,OPLL例は約40%の症例に骨化増大を認めた.本術式の長期成績は全般的に安定していたが,術後3年以降に8例の症状悪化例があり,この原因は,骨化増大,他部位での骨化出現・増大,頸椎後彎増強などであった.従って,特にOPLL例では脊柱管の十二分な拡大とその保持が,他部位の骨化に関しては慎重な経過観察が,特に術前後彎・直線型を示す症例に対してはその進行を防止,さらには改善すべく術式の改良も含めた特別な配慮が必要と考えた.
Copyright © 1992, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.