Japanese
English
研究と報告
足部変形と半側空間失認を合併する脳卒中片麻痺に対する手術療法の意義
Orthopaedic Aporoach to Foot Deformity of Hemiplegia Complicated by Hemi-inattention.
山本 晴康
1
,
磯部 饒
1
,
長谷川 幹
1
,
武田 修一
1
,
奥村 信二
2
,
星野 明穂
2
,
浅地 徹
2
,
森田 定雄
2
,
牧下 英夫
2
,
種村 純
2
,
花村 寿満子
2
,
網本 和
2
Haruyasu Yamamoto
1
,
Yutaka Isobe
1
,
Miki Hasegawa
1
,
Shuichi Takeda
1
,
Shinji Okumura
2
,
Akiho Hoshino
2
,
Toru Asaji
2
,
Sadao Morita
2
,
Hideo Makishita
2
,
Jun Tanemura
2
,
Sumiko Hanaoka
2
,
Kazu Amimoto
2
1東京医科歯科大学整形外科
2リハビリテーション・センター鹿教湯病院
1Department of Orthopaedic Surgery, Tokyo Medical and Dental University.
2Rehabilitation Center Kakeyu Hospital.
キーワード:
脳卒中片麻痺
,
足部変形
,
手術療法
,
日常生活動作
,
半側空間失認
Keyword:
脳卒中片麻痺
,
足部変形
,
手術療法
,
日常生活動作
,
半側空間失認
pp.543-548
発行日 1983年7月10日
Published Date 1983/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552104990
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はじめに
半側空間失認のある脳卒中片麻痺の歩行のゴールは低く,寝たきりになり易いといわれる.このような片麻痺では足部変形を合併することが多く,足部変形のため立位をとることができず,リハビリテーション(以下リハ)を十分行うことができず,ゴールということで退院を余儀なくされる場合が多い.退院後も歩行はもちろん,トイレ動作などADLに障害があり,介助者の負担が大きく,再度入院したり,あるいは特別養護老人ホームをはじめとする施設に入所したりすることになる.
従来,半側空間失認と足部変形を合併した場合,半側空間失認を合併した片麻痺の歩行のゴールが低いということで,足部変形に対する手術的療法を施行するのにちゅうちょすることが多かった.われわれは立位をとることができれば少しでもADLが改善するのではないかという考えで,足部変形を観血的に矯正し,リハを施行しているが,このような片麻痺に対する整形外科的治療が,歩行やトイレ動作や入浴動作などのADLと半側空間失認に対してどのような影響を与えるか手術前と退院時と退院後についてそれぞれ検討したので報告する.
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