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紹介
入・退所移動からみた重度身体障害者授産施設「日の出舎」の10年の歩み―嘱託医として参加して
The Past 10 Years of the Sheltered Workshop “Hinode-sha” for the Severely Disabled.
満足 駿一
1
,
蕪木 初枝
1
,
大谷 清
1
,
野町 昭三郎
1
Shun-ichi Manzoku
1
,
Hatsue Kaburaki
1
,
Kiyoshi Ohtani
1
,
Shozaburo Nomachi
1
1国立療養所村山病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, National Murayama Hospital.
キーワード:
重度身体障害者
,
授産施設
Keyword:
重度身体障害者
,
授産施設
pp.1021-1026
発行日 1982年11月10日
Published Date 1982/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552104853
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はじめに
国立療養所村山病院は,厚生省管轄下の骨・運動器疾患の基幹施設として,これまで一貫して,脊髄損傷,脊椎カリエス,脳血管障害,慢性関節リウマチ等の種々の慢性運動器疾患の治療に積極的に携わってきた.しかし,これらの患者は,その身体障害の多くが非回復性であり,しかも重度なためもあって,医学的リハビリテーションを終了した後も,必ずしも円滑に退院を迎えられないことが多い.そしてこのことは,患者自身やその家族にとっては勿論のこと,私達治療者側にとっても,治療開始当初からの常々の関心事であって,実際に退院を控えた時点での双方のいちばんの悩みでもある.
とはいえ,運動器を対象とする整形外科学にとって,身体障害者,ことに肢体不自由者の医学的リハビリテーションこそは,まさにその本領であり,治療ゴールに到達したそれら障害者の職業的リハビリテーションへの関与と参加も,私達整形外科医にとっては,これまた当然の責務であって,決して無関心では済まされない.
著者らは,実際に,日常の診療のかたわら,重度身体障害者授産施設の嘱託職員として,身体障害者の保健衛生活動を担当してきたが,ここに,私達が参加してきた重度身体障害者授産施設「日の出舎」の10年の歩みについて報告し,関係者の御参考に供したい.
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