Japanese
English
研究と報告
脊髄損傷の筋電図―上位運動ニューロンの障害が運動単位に及ぼす影響
Electromyographic Studies of Lower Extremities in Spinal Cord Injuries.
蜂須賀 研二
1
,
千野 直一
1
,
野町 昭三郎
2
Kenji Hachisuka
1
,
Naoichi Chino
1
,
Shozaburo Nomachi
2
1慶応義塾大学医学部リハビリテーションセンター
2国立療養所村山病院
1Rehabilitation Center, Keio University School of Medicine.
2Murayama-Byoin National Sanatorium.
キーワード:
脊髄損傷
,
筋電図
Keyword:
脊髄損傷
,
筋電図
pp.457-461
発行日 1980年6月10日
Published Date 1980/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552104337
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はじめに
片麻痺患者の筋電図検査によりpositive sharp wave,fibrillation potentialなどの異常所見を麻痺肢に認め,変形性脊椎症や肩関節脱臼などによる神経の圧迫や牽引の影響だけではなく,上位運動ニューロンの障害に伴って二次的に下位運動ニューロンの異常を生じることがあると言われ,これらの現象の存否が議論されるようになってきた.同様に,脊髄損傷により上位運動ニューロンが断たれた症例の下肢筋にもpositive sharp wave,fibrillation potentialなど異常所見を認めるという.そこで,頸髄損傷,上位胸髄損傷により脊髄レベルで上位運動ニューロンが損傷された患者の下肢筋,脊柱直立筋の針筋電図および神経伝導速度の測定を行い,異常所見の有無やそのパターソにより運動単位の異常に関する検討をこころみた.
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