Japanese
English
研究と報告
頸部の関節可動域測定法について―われわれの開発した関節可動域測定器
Method of Measuring Motions of the Cervical Spine.
渡辺 英夫
1
,
尾方 克己
1
,
岡部 とし子
1
Hideo Watanabe
1
,
Katsumi Ogata
1
,
Toshiko Okabe
1
1熊本大学医学部整形外形学教室
1Department of Orthopedic Surgery, Kumamoto University Medical School.
キーワード:
頸部可動域測定
,
キャップ式角度計
Keyword:
頸部可動域測定
,
キャップ式角度計
pp.48-52
発行日 1978年1月10日
Published Date 1978/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552103921
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はじめに
関節可動域の測定は障害程度の判定,治療効果の評価などに重要であることは論ずるまでもない.ところが,この測定法が不備であったり,計測による誤差やばらつきが大きければ大きな問題である.わが国では昭和49年に日本整形外科学会と日本リハビリテーション医学会によって関節可動域測定法として,いわゆるzero-starting positioningの採用が決定された1)(以下学会法と略す)が,これは従来法と異なり合埋的であり,国際的にも通用するし,画期的なことと言える.しかし,この測定法や表示法を詳細に検討してみると問題なしとは言えず,再検討をした方がよいかも知れない点もある.
従来の角度測定用の器具についても同様に間題があり,このためわれわれは,新しい学会法に適したいくつかの角度計の開発を行ってきた2).
今回,測定しにくい頸部の関節可動域の計測を取りあげて検討を行ってみたところ,問題点が少なからずあり,その解決のために頸部用角度計(キャップ式角度計と仮称)を試作したので報告する.
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